これは怒りのポエムである。あ、どうも僕です。オシャレになりたいなぁと思い、ファッションの勉強をするも、意味が分からなさすぎて断念する、というのを半年に1回ぐらいのペースで繰り返しています。そろそろ諦めるんだ、僕。
「ファッションはセンスではなくロジックです。ルールがあります。それを伝えます。」なんていう記事や書籍や動画をいろんな人が作っていますが、「それで説明できてると本当に思ってるんですか?」というコンテンツが山ほどあります。
中には「ファッションの教科書です!」みたいなテンションで書かれている本もあって、「ほぅ、これが教科書なのねぇ」と思わされる日々を過ごしています。今日は、僕がどういうところでつまづいているか書いてみましょう。
題材としてラインシルエットについて見てみよう
例えば、ラインシルエットについて。彼らはこういうことを主張しています。
- オシャレな印象を作りやすいシルエットにはI・Y・Aがある
- Iラインシルエット
- 上下ともタイト
- 細身に見えて、スタイルに自信がある方におすすめ
- Yラインシルエット
- 上はゆったり、下はタイト
- スタイルがよく見えて、ぽっちゃりの人におすすめ
- Aラインシルエット
少しファッションの勉強をした人なら基礎知識とも言える内容ですね。では、突っ込んでいきましょう。
まず前提を書いて欲しい
例えば、ここに身長160cm/体重200kgの人がいました。Iラインの服を着てもらいました。「あーすごい!細身に見えますね!」とはならないでしょう。「細身に見せたければちょっと痩せましょうか」ってなりません?それは貴方たちが前提を書いていないからです。前提を書いてください。
ここで「わかったよ。体型の前提を書けば良いんでしょ」ってなるのはちょっと早計で、なぜならIやYの補足として体型に言及しているからですね。「前提として体型の話をしたのに個別具体でも体型に言及するのはちょっといけてないですねぇ」ってなります。もし「前提として標準体型を想定しており、I・Y・Aラインシルエットは標準体型の人であればオシャレな印象を作りやすいが、特に◯ラインシルエットは◯◯な体型の人にオススメ」なのであれば、そう分かるように書いてください。*1
読者に洞察力を求めすぎです。僕たちは分からない/知らないからコンテンツを見て勉強しているのです。この理解であってるのかなぁって不安なまま進むしかないのです。
なんか矛盾してません?
I・Y・Aは「オシャレな印象を作りやすい」って書いてますが、ぽっちゃりの人にはYをおすすめしていますね。ぽっちゃりの人がIラインを着てもオシャレに見えるんですか。前提を書いてくださいに近いですが、体型とラインシルエットの⚪︎×表があるなら作って欲しいです。ついでに書いておきますが、Iラインの「スタイルに自信がある」という曖昧な表現もやめていただきたいです。
ここは気になるだろうなというところにはちゃんと言及して欲しい
IとYは下がタイトというところが共通していますね。で、Iはスタイルに自信のある人にオススメで、Yはぽっちゃりの人におすすめなんですね。あれ?もしかしてYは「ぽっちゃり」の人にオススメなのではなく、「下半身のスタイルには自信があるぽっちゃり」の人にしかオススメできないのではないでしょうか。
いろんな評価軸を出すのをやめて欲しい、出すなら全部評価して欲しい
上に書いた箇条書きは「Aラインシルエットは誰にオススメか」が抜けています。それはいろりさんが作った箇条書きなんだから貴方の匙加減じゃんっていう話で、その通りです。
ただ、巷にあるコンテンツは全部のラインシルエットに対して、記載されている全ての評価軸で評価されていますか?特定のシルエットにだけ言及している評価軸はないですか?
網羅感を出して欲しい
「オシャレな印象を作りやすいシルエットにはI・Y・Aがある」というのは貴方がそういうならそうでしょう。ただそうは言われてもそれ以外がちょっと気になるじゃないですか。他にはどういうパターンがあって、なぜそれは棄却されるのか、とか。上下のタイト/ゆったりで分けるなら、上下ともにゆったりのラインシルエットは特に気になるじゃん、とか。
ラインシルエットには関係ないけど書きたい怒り
その1
例えばズボンの分類をするときに「大きく◯パターンあります」なんて気軽に言ってるけど、それ本当にMECEなんでしょうね?「世界の隅まで、めちゃくちゃ人数の少ない文化のズボンも分類してよ」とはいいません。ただ、網羅してそうだなっていう感じは出して欲しいです。切り口として素材と形状とかごっちゃになってませんよね?そういうところの努力を放棄して、解説してやったぜーって気分に勝手に浸らないでいただきたい。解説になってません。
その2
とある"教科書"と謳っている書籍に
日本人は胴長短足だから、ズボンと靴を同色にして境界線を誤魔化すと良い
という主張が書いてありました。とても分かりやすくて良いですね。
問題はここから。同じ書籍に
先端3首「首・手首・足首」を出すとセクシーに見えるよ
って書いてました。あれ、貴方の身体って首が先端なんでしたっけ、もしかして顔をつけないタイプのアンパンマンとかだったりします?
あ、別のもやもやもありました。足首出したらズボンと靴を同色にした意味がありませんが、これはどうするんでしょう。あ、もしかしてズボンと靴は肌の色に合わせる感じですか?って思って挿絵を見たら、めちゃくちゃ黄色人種のモデルさんが黒いズボンと黒い靴を履いて足首見せてました。どっちを優先するかって話なのかもしれないですけど、こっちは初学者なんですよ。非常に優しくない"教科書"です。*2
まとめ
いろんなコンテンツを見ましたが、構造化とかロジックがなってなくて、非常にストレスフルです。こういうのって新入社員研修で習うと思うんですけど、どうなんでしょう。もしかすると彼らの中では筋が通っているのかもしれません。ファッションに限らず、分かってる人は分からない人の気持ちを汲み取ったコンテンツを作ることはできないんだよ。ラインシルエットだけでこんなにつまづいてるんだから。特に教科書って名乗るんだったら文部科学省の認定を取れるぐらいのレベルで書いて欲しいなぁという気持ち。
最後に
こいつ、マジでめんどくせぇって思ったでしょ。僕と一緒にファッションを解説する本を作りませんか。ツッコミは任せてください。ご連絡をお待ちしております🤪
それでは、ごきげんよう(゚∀゚)アヒャ